出逢った瞬間、恋に落ちる
衝撃的な距離の縮め方をする
魅力的な言葉でドラマチックを演じる
そして
幾度か呼吸をするうちに
過去の登場人物になる
一方で
なんとなくだけど
付かず離れずよりは付かず寄りで
接し続ける
普段着の装いで
テンションはフラットである
ぴったんこかんかんではないが
なぜか会おうと気は向く
話すことがある
過ごせる時間がある
いつまでも泣いている人がいる
どこまでもステキに笑ってる人がいる
嫌い足りないとわめく声がする
愛の言葉はなくても愛してるささやきを聞く
何を求めて生きるのか
この世の無慈悲さを憂うのか
この世の素晴らしさを歌うのか
濁を飲み込み清に向かうのか
悲しみの訳にはもう
佇むことはできない
世界の歓喜が
まばゆいばかりに私を照らしている
『日常』/イトウコウスケ。