こうすけの呟き

想いは言葉に。

少年の歌

仕事の帰り道。

 

都心も都心に構えられた

少し縦に長いマンション風の一戸建て。

 

2階から身を乗り出し

見送るおじいちゃんと 

 

これから帰路をたどるであろう

母と子供ふたり。

 

子供はどちらも男の子で、

年の頃は小学校低学年と幼稚園生に見えた。

 

その低学年がおじいちゃんに向かって

体操着袋や首を振り回しながら

言い放つ言葉がこんなものだった。

 

 

〜〜だから、

じいじに抱きつこうかなあと思って

(お〜、してくれよぅ!とおじいちゃんの猫なで声)

 

夜に会ったら、

じいじにチューしようかなあと思って

(お〜、してくれよぅ!とおじいちゃんの猫なで声)

 

朝起きたら、

じいじの上に抱きつこうかと思って

(お〜、してくれよぅ!とおじいちゃんの猫なで声)

 

じゃあね〜

おやすみなさーい。

 

母と弟の声は聞こえなかったが、

そんなようなやりとりだった。

 

 

普段は耳に入らない、

目に止まらないのに

 

1日前は少女の歌を聴き、

今日は少年の無造作な愛のささやきを見た。

 

 

自分がキャッチする光景と感じ方の変化に

 

時の流れを想った。

 

 

ありきたりもありきたりだが、

 

子供時代にはできて、

大人になって行為としてはできなくなって

しまうようなことも、 

 

内心では忘れないように

無邪気で、率直でありたいと

改めて感じた。

 

 

 

ナミダエガオ/イトウコウスケ。

https://m.youtube.com/watch?v=xtSvdaEsHR0